7月16日
気温35度の暑い昼下がりに、クモに関心のある方や親子が集まりました
クモと聞けば、いや~な顔をする人が多い中、
好きではないが興味があるという方々でした
クモの最大の特徴は糸を自在にあやつることでしょうか?
日本には1600種ほどのクモがいる中で、半数のクモは網を張りません
しかし、網を張らないだけで、糸を利用してあらゆるものに使っています。
虫を捕まえる網をつくったり、住居や扉をつくったり、
身を守るためや卵を守るためなど、糸を用途に応じ使い分けています
また、クモは昆虫に対しては 「食べる」 立場ですが、鳥に対しては 「食べられる」 立場です。
そんなクモの生活には生きる術が凝縮されていて、それが魅力の一つでもあります
そんな、「びっくりクモの生きる知恵」 の話をしてクモ探しを始めました
初めは建物の隅に巣を張っているオオヒメグモとその卵の塊や、
白い小さなテントの中に潜むヒラタグモを見たりしました。
森の中では、「居候」 をするチリイソウロウグモを見ながら、
居候の意味や家主が食べない小さな虫をこっそり食べていること、
居候のくせに家主を食べてしまうことなどの話をしました。
オナガグモという松葉にそっくりのクモもいました
動かない限り、それがクモとは誰も気が付かないでしょう
クモを食べるクモであることで知られています。
オナガグモ
そんなクモたちを子どもたちが一生懸命探してくれました
この時期に見られるトリノフンダマシの仲間は
これがクモだとは思えないほど綺麗なクモです
シロオビトリノフンダマシ トリノフンダマシ オオトリノフンダマシ
最後は小さな崖に穴を掘って扉をつくっている、トタテグモ2種類を見ました
観音開きの扉のカネコトタテグモと丸い蓋の扉をつくるキシノウエトタテグモです。
キシノウエトタテグモの住居を観察 キシノウエトタテグモ カネコトタテグモ
扉のある住居に隠れ、扉の前を歩く虫の振動で獲物が来たのを感知し、
扉を開けて虫を中に引きずり込んで食べるそうです
参加者から、 「生きものは人間社会にも役に立っていることが解った」
「自分で網を食べるなんて知らなかった。」 「小さいのに知恵を絞っていてすごいと感心した」
「色んなクモがいるんだと知って見方が変わった」 という声を聞きました。
クモのイメージが大きく変わったようです
「食う、食われる」 の世界が常にそこにはあり、
その中で生き抜くクモの知恵がいっぱい隠れているのでしょう
<文 ひげ3 写真 ひげ3・ちーちゃん>
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