前回の動画では、フクロウの体の秘密を紹介しました。
今回は「フクロウの子育て」がテーマです。
トヨタの森で観察された様子が動画でたっぷりと紹介されています。是非ご覧くださいね!
フクロウの子育て
フクロウの子育ては、寒さの厳しい1月に始まります。
子育てのシーズンが始まるころ、お父さんフクロウが子育てに良い場所を探し、お母さんフクロウに紹介をします。
フクロウは子育てに樹洞を利用しますが、巣箱も利用することがあります。
お母さんフクロウは、子育てに良い場所が見つかると3月初旬に産卵し、卵が孵るまで1か月ほど温め続けます。
その間、お父さんフクロウはお母さんフクロウにエサを運び、夫婦で協力して子育てをします。
孵ってから1か月すると巣立ちの時期を迎えますが、ヒナたちはまだうまく飛べないため、地面に落ちてしまいます。
しかし、ヒナは落ちても巣、鋭い爪やくちばしを使って木を上手に登り、樹上の安全なところで過ごします。しばらくの間は親フクロウから飛び方やエサの取り方を教わり、やがてひとり立ちしていきます。
トヨタの森では、この20年間で43個の卵が産まれましたが、すべてが無事に巣立ちできるとは限りません。その理由は様々で、うまく成長できなかったり、ヘビなどの天敵に襲われたり、巣立った後に交通事故にあうなどして命を落とすフクロウも少なくありません。
フクロウのための森づくり
トヨタの森では、基盤となる里山整備のほかに、フクロウが住みやすい森づくりにも取り組んでいます。
例えば、写真のように木の横枝を残してフクロウが枝に止まって待ち伏せしやすいような場所を作ったり、フクロウが飛びやすいような空間を作るために木を切ったり、草刈りをして狩りをしやすい草地を作ったりしています。
その他にも、エサとなる生き物が増える環境づくりとして、切った木や枝を積んでネズミの住み家を増やしたり、カエルが住みやすい池の整備をしています。
まとめ
昭和中ごろまでは、里山の木々は人々にとって大切な生活資源でした。
現代では人が生活のために里山を利用する機会が減り、その結果、里山には人の手が入らなくなり、林床が笹で覆われたり、木々がどんどん増えたりしています。
こうした人間の暮らしの変化は、森に住む生き物たちにも様々な影響を与えています。
トヨタの森では、フクロウをはじめとする里山を代表する生き物たちが住みやすい環境整備をしています。こうした整備は、里山の生き物にとって良いだけでなく、様々な生態系サービスの恩恵を受ける私たち人間が住みやすい環境作りにつながってくると考えています。
今ある里山環境が次の世代により良い形で残せるような取り組みを行っています。
今回はフクロウの子育てを紹介しました!
子育てといえば、ムササビの子育てもYoutubeで紹介しています。
ぜひこちらもご覧くださいね。
今回でフクロウ編は終わります。次の動画もお楽しみに!
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