【生き物解説】冬だからこそ!?アカガエル大集合~


前回の動画ではトンボ編「ヤゴのマスク」について紹介しました。


今回の動画からカエル編スタートです!

寒い時期にカエル?と思う方もいるかもしれません。

カエルたちも暖かい春を迎えるために準備しているのです。




その他のシリーズはこちらから

ムササビ編

カマキリ編

フクロウ編

ヒメタイコウチ編

ツツジ編



トヨタの森にすむカエルたち


トヨタの森には様々なカエルたちがすんでいます。


中でも、ニホンアカガエルとヤマアカガエルは冬に池に集まってきます。

どちらも似ていますが、よく見ると背中の筋に違いがあります。ここが見分けるポイントです。



カエルは寒い冬の間は冬眠しています。

ではなぜ、アカガエルたちは冬眠しているのに、わざわざ起きて池に集まってくるのでしょうか?

起きてくるのは毎日ではなく、寒さが緩んだ暖かい日に起きて集まってきます。また雨の降る日にも集まってきやすいですね。

まずはオスが池に集まって鳴き始め、メスを呼びます。

もうなんとなく、わかってきましたかね?

アカガエルたちは、卵を産むために集まってきているのです。


この時期のトヨタの森では、運が良ければ昼間でもアカガエルの大合唱を聞くことができます。ぜひ動画を視聴して、実際のヤマアカガエルの声を聴いてみてください!



(夜の池にカエルが集まってきている様子)


アカガエルの卵


この塊は小さな卵が集まってできています。

トヨタの森では毎年アカガエルが100個から300個ほどの卵塊を産み、池が卵でいっぱいになることもあります。

なんと、一つの塊にはおよそ1000個の卵が入っているのです。

と、いうことは、1000個の卵の塊を100匹のカエルが産むと・・・

1000×100=100,000! すごい数の卵ですね!


卵はプルプルのゼリーのようなもので覆われています。

このゼリー状のものでオタマジャクシになる黒い部分を守っているのです。

お母さんの優しさに包まれているのですね。


冬に卵を産む理由


ではなぜアカガエルたちは、わざわざ冬に卵を産みにくるのでしょうか?


冬は生き物が少なく、カエルの天敵でもあるヘビも冬眠中です。なので安全に卵を産むことができるといわれています。

また、ほかの種類のカエルよりも早くオタマジャクシになれると、オタマジャクシ同士の食べ物の取り合いにも勝ちやすくなるのです。


そして卵を産んだアカガエルの親たちは、再び冬眠をして暖かい春を待ちます。


あんなにたくさんある卵でも、無事に大人のカエルにまでなれるのはほんの一握り。

まずは、春にたくさんのオタマジャクシたちが元気に泳ぐ姿を見るのが楽しみです!

皆さんもぜひ、プルプルのカエルの卵を、春にはオタマジャクシを見に、トヨタの森までお越しください!


次回はカエル編「アズマヒキガエルとヤマカガシ」について紹介します。

お楽しみに~!!


トヨタの森 里山学習館エコの森ハウス

所在地 :〒444-2225 愛知県豊田市岩倉町一本松1-1

開館時間:月~金曜(祝日を含む)9:00~16:30(※入場は16:00まで)


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