寒かった前週までとは打って変わり、ポカポカの暖かい陽気に包まれた3月5日、トヨタの森では草木染め体験のイベントを開催しました。
今回のイベントでは、ビワの剪定で出た葉を使って綿の手ぬぐいを染めました。
まずは、染料液づくりからスタート!
ビワの葉を細かくして沸騰した鍋に入れ、30分ほど煮出していきます。
その間に、事前に染まりやすくするため豆乳でタンパク質処理をした手ぬぐいに、輪ゴムやペットボトルのキャップ、竹の板などを使って絞り模様を付けていきます。
参加されたみなさん、どんな模様になるのか不安になりながらも想像を膨らませます。
次に、出来上がった染料液に手ぬぐいを入れます。 20分ほどグツグツと煮ながら色がつくのを待ちます。
その次は、色が落ちにくくなるように媒染液に入れます。
今回は、灰と鉄で作った2種類の媒染液を用意し、お好きな方を選んでいただきました。
それまでちゃんと染まるのか心配していた参加者さんも、20分ほど漬け置きしている間に、それぞれ違った色へとしっかり染まっていている様子を見てホッと一安心。
媒染液に漬け終わったら水洗いをして、もう一度、染料液での色付けと、媒染液での色止めを繰り返します。
こうすることで、さらに濃い色へと染まっていきます。
最後は、もう一度、染色液の中に手ぬぐいを入れて冷めるまで漬けておきます。
ここまでできたら、ちょうどお昼タイム!
具だくさんの豆乳鍋と雑炊を美味しく頂きました。
ご飯を食べ終わったら手ぬぐいを鍋から取り出して、絞り模様付けに使った輪ゴムや洗濯ばさみを外していきます。
模様がうまく入っているかドキドキ、ワクワクの時間です、、、!
絞り模様の道具を外してみると、どれも味のある素敵なオリジナル手ぬぐいになっていました!
干した手ぬぐいを乾かしている間に、森あるきに出かけました。
アカカエルの卵やアカホシゴマダラの幼虫を見て春の兆しを楽しんだり、森にある他の木ではどんな色に染まるかを想像したりしながら、ゆっくりのんびりした時間を過ごしました。
最後のふりかえりでは、
「ビワ染めの色がとても好きな色になりました。」
「色々と手をかけたので愛おしい。プロではない自分たちでも、これだけのことができるのがわかりました。」
といった感想を頂きました。
草木染めの魅力は、使う材料や草木の状態などによって、その時々で染まり方に違いがあるところ。また、染め方も「これが正解」といった方法はなく、試行錯誤や創意工夫できるのも楽しさの1つです。
新型コロナウイルスの影響で外出を控えている方も多いかと思いますが、草木染めは、剪定した庭木の枝葉はもちろん、紅茶やコーヒーの出し殻、野菜の皮などでも出来るため、ご家庭でも気軽に身近な自然に触れる方法の1つかと思います。
みなさんも、生活を彩る草木染めを試してみてはいかがでしょうか。
(文:ざっきー 写真:こいさん)
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