5月17日に「森歩き ソロ活動中の女王バチを探そう」を開催しました。この時期は冬を越したアシナガバチやスズメバチの女王が、一匹だけで巣作りを始めています。そんな女王バチや、他のハチたちを探しに森へ出かけました。
今年はハチの数が少ないのか、あまり姿を見ません。初夏を彩るエゴノキの花にはハナバチたちが集まるのですが、今日はなんと1匹も来ていませんでした。
そんな時でも大体見られるのが、泥で巣をつくるドロバチの仲間の巣。これはエコの森ハウスの「受付」を埋めてしまう、エントツドロバチなどの巣です。ドロバチの仲間はとても大人しいため、泥を運ぶ様子や幼虫のエサを運ぶ様子を間近で観察しやすいハチです。
参加者のみなさんが探しているのは、アゲハチョウの幼虫と卵です。アゲハチョウなど他の虫に寄生するハチもたくさんいます。
下の写真は以前撮影した、孵化したてのアゲハチョウの幼虫と、卵に寄生するハチの成虫です。卵の大きさが1mmくらいですので、ハチは0.5mmくらいでしょうか。とても小さなハチです。
クルミの葉には、なにやら白いモジャモジャが付いていました。これもハチ、クルミの葉を食べるクルミマルハバチの幼虫です。
クルミマルハバチの幼虫はモジャモジャに隠れてなかなか顔を見せてくれませんが、上手く顔を見ることができれば、こんなかわいらしい顔をしています。
参加された方からは、
「クルミの葉に白いものが付くのは知っていたけど、ハチの幼虫だったとは」
「他の生き物に寄生するハチがいると知って驚いた」
といった感想をいただきました。
ハチというと「刺す」「危険」という印象をお持ちの方が多いかもしれません。けれど実際には、刺すハチはあまり多くありませんし、刺すハチでも怒らせないように気を付ければ、観察することもできます。
ハチの習性を勉強しておけば、「刺す」ハチに出会った時の「危険」を減らすことにも繋がります。まずは身近なハチを観察してみてはいかがでしょうか。
(文・コイさん 写真・まっつん、コイさん)
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