皆さんは「インセクトホテル」や「バグホテル」という言葉を聞いたことがありますか? 生き物たちの「すみか」や「隠れ家」のことを言います。
今回はトヨタの森で伸びすぎた竹や草刈りで刈り取った草などを使い、インセクトホテルと同じように生き物たちのすみかや隠れ家となる「生き物アパート」を作りました。まずはどんな生き物がアパートを使うか、生き物観察をしました。
まず観察したのは、看板に巣を作ったドロバチというハチの仲間の巣。ハチというとすぐに刺してくるイメージがある方もいるかもしれませんが、このドロバチはとても穏やかな性格の持ち主でこちらがいたずらをしない限り、刺してくることはありません。それに、畑の芋虫などを狩って作物を守ってくれる種もいるのです。(写真:芋虫を捕らえたエントツドロバチ)
次に、トヨタの森のスタッフが作ったトカゲハウスを観察しました。このトカゲハウスは、トヨタの森の材料や廃材だけで作ってあります。イベント当日は天気が良く、トカゲハウスの周りで日向ぼっこしているトカゲたちの姿も観察できました。
生き物観察の後は、アパートを作りました。今回は竹と木の板を用意して、好きな材料を参加者に選んでもらいました。竹筒や木の板などの材料を決めた後は鋸や釘、金づちを使って自由な形に切ったり、組み立てたりしてもらいました。
完成したぞー!
今回のイベントでは、皆さんに思い思いの生き物アパートを作ってもらうことができました。
その後の振り返りでは、
虫でも人間でもすみかが大切なことに気がついた
ドロバチの巣をずっと見ていたと思うが、イタズラや溜まった汚れだと思っていた。 実は蜂の巣だとは思ってなかった
虫とか普段見ないよく分からない生き物は苦手だが、生き物の巣を作って、少し愛着が沸いた
親としては、道具をたくさん使わせていただけてとてもいい経験が出来た、ハチは悪いやつだと決めつけていたが、ハチにも色んな種類がいることを知れて良かった
などの言葉を頂きました。
またイベント終了後には自由参加で、森の中の生き物たちのすみかをメインとした観察会も行いました。
この日はカワセミが巣を作った跡、ムササビの巣箱に営巣したセイヨウミツバチ、アリジゴク、カリバチの仲間の巣、木の洞の中のクワガタなど多くの生き物たちのすみかやその姿を観察することができました。
生き物たちの巣や隠れ家などといった「すみか」は意外と身近なところにあります。「こんなところにも巣を作るのか!」といったような小さな発見が大きな感動を与えてくれることもあります。
自然観察などの際にはぜひ、生き物たちの「すみか」を探してみてください。
(文:まっつん 写真 つづぽん、コイさん)
0コメント