青空が広がり、春うららな3月23日に「森歩きで二十四節気を楽しもう 春分~シデコブシの花を愛でる~」を開催しました。
今年は全国的に花の開花が早いようで、トヨタの森でも春分の前後からツツジの花がほころび、冬を越したチョウが舞う姿を目にするようになりました。
そんな春の森で、今しか見ることができないシデコブシの花を見に行きました。
シデコブシは東海地方の湿地付近に自生する植物で、絶滅危惧種に指定されています。
例年は3月中旬に見ごろを迎え、今年はすでに満開を迎えました。
今回は豊玄池(ほうげんいけ)と呼ばれる県の天然記念物指定であるシデコブシの群生地まで行きました。ここは豊田市内で活動している団体の皆さんが、15年前から保全活動を行っているエリアです。
池に山道を抜けると視界が一気に広がり、見ごたえのあるシデコブシの花々が入りました。
花を見て楽しむだけでなく、特別に花びらも味わってみました。
「ショウガの味がする!」とか「ミントガムみたいな香りが広がる」など、五感を使ってシデコブシを愛でることができました。
足元を見るとハルリンドウなども、春の光を浴びるように花を咲かせていました。
ふりかえりでは、
「シデコブシって食べられるんだ、と思った!春の味がしました。」
「シデコブシの自然林は初めて見ました。」
「保全活動一つとっても、保全するものによって手の打ちようが違うことが分かりました。」
などの感想がありました。
シデコブシをはじめ、東海地方の湿地には固有の動植物が多く生息しています。
今回の森歩きや湿地保全の取り組み、保全のありかたについての考え方などの話を通して、身近にある貴重な自然環境にも目を向けていただけるきっかけになればと思います。
(文・写真 ちる)
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