梅雨の中休み、晴れ間に恵まれた5月25日に「森歩きで二十四節気を楽しもう 小満」を開催しました。今回はハウス周辺の森で、水辺の生きもの探しや季節の自然を紹介しました。
まず、デッキに出ると目に入ったのが桑の実。潰さないように優しく手に取り、味わいました。初夏の木の実はクワだけではありません。生態園内にある赤く熟したナツグミも味わい、不思議な形をした種の様子を観察しました。
それぞれの実を初めて食べた方からは、「クワの実は初めて食べたけど、美味しいね」とか「クワの実は甘さを感じたけど、ナツグミは甘さがなくて酸っぱい感じがするね」などの感想がありました。
続いて、池に移動しました。トヨタの森の生態園には3つの池があります。
そのうち中の池に設置しているカエルの隠れ家や、その下にあるシュレーゲルアオガエルの白い卵塊を紹介しました。
アカガエルやヒキガエルの卵とは違った独特の触り心地に関心を寄せる方が多く、「こんな泡に包まれているんだね」、「触り心地がマシュマロみたい」、「白いカエルの卵は初めて」などの感想がありました。
今度は別の池に移動し、一人ずつ網とトレイを持って池の中を「ガサガサ(生き物探し)」をしました。
ほんの少しの時間でオタマジャクシ、ヤゴ、コオイムシ、マツモムシ、ヒメタイコウチの幼虫など様々な生き物が採集できました。今回のメインテーマであるヒメタイコウチの成虫は見つけることができなかったため、あらかじめ採集したものを観察しました。
ヒメタイコウチに触れていただきながら、愛知県の準絶滅危惧種であることや生息環境、生態などをお話ししました。主に湧水湿地などの水辺に生息する昆虫ですが、泳ぐことが苦手で飛ぶことができないことに皆さん驚いていました。
また名前の由来である特徴的な歩き方を見て、「名付けた人にロマンを感じる」、「想像力が豊かだったのね」といった感想がありました。
池での生き物観察の後は、咲き始めたササユリを鑑賞し、巣箱で眠るムササビの様子をライブカメラで見るなど、トヨタの森の生き物の様子を楽しんでいただきました。
最後に少し視点を変えた森歩きということで、鏡を使ったアクティビティを行い、ムササビなど樹上に住む生き物の視点で森を楽しみました。
参加された方からは、
「カエルの卵が持てるとは思わなかった。ヒメタイコウチの前あしを触角だと思った。新しいことを発見した。」
「クワ、ナツグミ初めて食べた。シュレーゲルアオガエルの卵の感触がよかった。成長したらどうなるか楽しみ。」
「食べて捕って触って、盛りだくさんだった。何度も見た池だが、あんなに生き物がいるのは信じられない。」
「鏡のあんな使い方があるんだなと知った。葉っぱの裏を見るのに良さそう」
といった感想がありました。
これから夏に向けて、生き物観察が面白いシーズンがやってきます!
今日をきっかけに、水辺の生き物にも目を向けてみてくださいね。
(写真 がっちゃん、文 ちる)
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