10月26日(火)に「森歩きで二十四節気を楽しもう」を開催しました。
今回の暦の「霜降(そうこう)」は早朝に霜が降り始める頃という意味ですが、まだ霜は降りてきません。二十四節気は古代中国の暦をもとに作られたものなので、日本の気候とは少しずれているようです。
ハウスから出発すると、森に入る前にオオアオイトトンボをさっそく発見。
レモンの木にはアゲハの幼虫も。
生き物さがしに目が慣れてきたところで、いよいよ森の中へ。
今回のテーマでもある秋の実りと虫の声を探しにいきます。
まず、秋の実りから。
森に入ってすぐに秋の実りがいっぱいありました。
オオバコや、アレチヌスビトハギ、チカラシバに、キンエノコロ。
キンエノコロは通称ねこじゃらしと呼ばれるものの仲間です。
どれも種がねばねばしていたり、とげのようになっていたりする「くっつき虫」です。
みなさんも一度は服に「くっつき虫」がついていたことがあるのではないでしょうか?
イノシシやシカなどの生き物にくっつくことにより、遠くまで種を運ぶといわれています。
どこにでもあるような雑草ですが、生きる知恵をたくさん持っているんですね。
鮮やかな色の木の実もたくさんありました。
赤いソヨゴやガマズミの実。
サワフタギの実はきれいな青色をしています。
この秋の実りをみんなで食べてみました。
「ガマズミはおいしいけど、ほかのはおいしくないな~。」
という声が多く出ていました。
私たち人間にとっておいしくない木の実でも、鳥やムササビにとっては大切な食糧です。
実を食べ、排泄することで種は運ばれています。
私たち人間にとっておいしいのではなく、動物たちにおいしいと感じさせ、食べてもらった方が、種を遠くまで運べると考えたのでしょうか・・・。
真相はわかりませんが、それぞれの植物が、様々な工夫をして子孫を残そうとしている姿が見られますね。
次は虫の声も探します。
みんなでレジャーシートの上に座って、目をとじて耳を澄ましてみました。
どんな音や声が、どこから、いくつ、聞こえてくるのか・・・。
多い方で虫の声が4つ聞こえた方がいました。
耳を澄ましてじっとしていると、普段は聞き逃している小さな虫の声がたくさん聞こえてきました。
参加者の方からは、
・虫が騒音に紛れて一生懸命鳴いていた。植物も実がいろんな工夫をして、残っていこうとしている姿に生命力を感じた。
・虫の声は夕方になるとよく聞くが、昼間にもこんなにも鳴いているのだなと思った。バッタやイナゴ、キリギリスといろいろな虫がいたが、それぞれ実際の声とつながるようになれたらいい。
という声をいただきました。
今回はエコの森ハウス近くの森だけでも多くの秋を発見できました。
もっと広い範囲を散策したらさらに新たな秋が見つけられるかもしれませんね。
気温も下がってきていてあっという間に冬が来てしまいそうです。今のうちに、今年最後の隠れた秋を探しに行きましょう。
(文・写真 こっしー)
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