9/30(土)に「山へ柴刈りに&かくれが作り」のイベントを開催しました。
今回のタイトルにもある「柴刈り」、どこかで聞いたことがあるような気がしませんか?
『むかーし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでしました。おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは・・・』という昔話でお馴染みですね。
実はこのおじいいさんの「山に柴刈りに行く」とは森の雑木を切りに行くことなのです。
昔の人は、混み過ぎた枝を払って焚き木にしたり、真っ直ぐな木は家を建てる時に使ったり、日常的に山の手入れをしていました。
しかし現代では、森がほとんど活用できず、暗くて荒れた森が増えて、明るい場所が好きな生き物は住みにくくなっています。
明るい場所が好きな「松」の木は、森が暗くなると新しく生えてきません。
そして、松の木に虫が入り、松枯れが起こってしまった場合、新しい松が生えてこないので、森の中はどんどん松の木が少なくなってしまいます。
現在、トヨタの森でも松枯れが起きて、松の木が減ってしまいました。
今回のイベントでは森の管理について知ってもらいたいとの思いから、山の柴刈りがどういうものだったのか、実際に体験してもらいました 。
ところで、松林にはどんな生き物がすんでいるのでしょう?
木を切りに行く前に生き物の観察も行いました。
この緑色のイモムシは「クロスズメ」という蛾の幼虫。
松の葉っぱを食べます。保護色なのでとっても見つけにくかったです 。
こちらは森のエビフライ! リスの食痕です。
松ぼっくりを食べる動物は他にもいてネズミやムササビ、野鳥などいろんな生き物の食料となっています。
将来、松が育った林に、沢山の生き物が来てくれることを願って、森の柴刈りに出発!
汗だくになりながら、ノコギリやハサミで木を切っていきます。
ボーボーで暗かった森を、皆さんと協力してどんどん切っていくと・・・。
スッキリしました!
陽が当るようになり、これで新しい木が生えてきやすくなりました。
午前中の作業を終えて、お弁当を食べた後、乾燥させておいた柴を使って、デザートにマシュマロを焼きました。マシュマロがトロトロになって美味しい!
午後からは、お楽しみの隠れ家作りです。ロープで縛ったり、太い木に枝を立て掛けたりして、それぞれ工夫して作っていただきました。
ヒノキの葉っぱの絨毯が敷き詰められている和風隠れ家や
風通しの抜群のトンネル型隠れ家や、
木を編んで作った凝った隠れ家や、
いつまでも建築中! 入ってみると見た目より奥行が広い隠れ家など
この日は気温も高めだったので、木を切って作業をするのは大変だったかと思いますが、皆さんのアイデアの詰まった楽しい隠れ家が完成しました。
そして手入れをして、明るくなった森に松林を復活させようということで松の木の赤ちゃんの植樹を行いました 。
盛沢山な内容でしたが、皆様お疲れさまでした!
振り返りでは、
「植樹はしたことがあるが、森の木を切るのは初めてだったので貴重な体験ができた。」
「木を切るのは大変だったけれど、人の力だけでも沢山の木を切れることが分かってビックリした。」
「木を切るのが楽しかった。」
などのご感想を頂きました。
昔の里山のように、森を整備することで、人間も森の生物達にも住みやすい環境を残して行きたいですね。
文 ガタ、写真 つづぽん、ガタ
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