だんだんと日が長くなり、なんとなく春の兆しが感じられるようになってきましたが、
まだ寒さが残るのがこの季節。
今回の二十四節気は「雨水」ということで、小さい春の訪れを感じながら、
常緑樹と冬芽の観察を中心に森の中を歩いてみました。
寒い時期は、落葉樹の葉っぱが落葉しているので、茶色い山の中に、
青々と生えている常緑樹の葉っぱをじっくりと見ることができます。
普段はあまり目立たない存在の常緑樹ですが、葉っぱをひとつひとつ観察していくと、
樹木の特徴が分かってくるので、森歩きの楽しさUPです。
まず、観察力を鍛える為に森の中に隠した複数の人工物を探すネイチャーゲームを行いました。
「どこにあるの?みつからなーい!」と参加者の皆さん。
とっても真剣に探して頂きました。
1回目の挑戦では人工物が半分くらいしか見つからなかったので、再びチャレンジ!
「あった!あった!」「こんなに近くにあるのに全然見えていなかった!」
と参加者の皆さんが協力し合って、隠れている人工物を次々に見つけ出していきました。
ネイチャーゲームで遊びながら観察力を鍛えた後は、
いよいよ葉っぱの観察です。
トヨタの森でよく目にする代表的な常緑の木の「アラカシ」
常緑樹の一般的な特徴は、葉っぱが分厚くて、見た目がツヤツヤしていること。
モミジなどの落葉樹の葉っぱと比べたら、見た目にも分厚くてしっかりしているのが分かります。
どんな手触りなのか、実際に触って感じてもらいました。
手触りの他には、葉っぱの縁はギザギザしているのか、
葉の生え方は互い違いに生えているかなど、
葉っぱの特徴を細かく観察しました。
他には、葉っぱの匂いを嗅いで、何の葉っぱか推理してみたり、
更に、自分の舌を使って木の実や葉っぱや枝を味わってもらったり、
特徴のある冬芽を見たり、
虫メガネを使って、葉っぱの小さな手がかりを探してもらったり、
五感を使って、ひとつの樹木をじっくり観察していきました。
普段は通り過ぎていた、ただの常緑樹も、1枚の葉っぱから手がかりを拾うことができるようになると、
図鑑などで調べやすくなります。
樹木の名前が分かると、寒い時期の森歩きも新しい発見がいっぱいです。
葉っぱを観察しながら森を歩いていると、ヒサカキの花が咲き始めているのに気が付きました。
ほんのり、ヒサカキ特有の匂いも漂っています。
また、池にはおたまじゃくしが卵から孵っているのも確認でき、
小さな春の訪れが感じられました。
観察の最後に、参加者の皆さんに採取してもらった葉っぱで、神経衰弱をやってみました。
「この葉っぱは縁が全部ギザギザだね」
「こっちの葉っぱは葉脈が特徴的だね」
などと話し合いながら、神経衰弱が完成しました!
参加者の皆さんの振り返りでは、
「クスノキにダニ部屋があるのを初めて知った」
「ネイチャーゲームで観察力を試したのが楽しかった」
「葉っぱの匂いを嗅いだり、食べたり、味わったり1枚の葉っぱでいろいろ体験できて楽しかった」
「家の近所の葉っぱも観察したい」
「常緑樹が好きなので今回葉っぱのことを知れてよかった」
などのご感想を頂きました。
今回は緑の色の葉っぱ尽くしの森歩きでしたが、花や実がなくても1枚の葉っぱを調べることで
樹木の特徴を知り、新しい発見に出会えました。
ぜひ皆さんも、身近な緑色の葉っぱの正体を調べてみてくださいね。
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