トヨタの森にも本格的な夏がやってきました。夏に人気の昆虫といえばカブトムシやクワガタムシ!
今回はそんな夏の人気者を探そう!ということでクワガタやカブトムシ(以下クワカブ)を探しながらの森歩きを実施しました。
まずはトヨタの森に生息しているクワカブの紹介から。カブトムシやヒラタクワガタにノコギリクワガタ、ミヤマクワガタにコクワガタ…とよく名前を聞くカブトムシやクワガタムシがトヨタの森にもいます。
ちなみに右の「チビクワガタ」と「コカブト」、なんとこのクワカブ達はほかの生き物の幼虫や死骸を食べる肉食なんです! トヨタの森にはこんなクワカブ達が8種類生息しています。
クワカブ探しの途中で、クワガタなどの生き物とキノコの関係についてのお話もしました。
キノコは木を食べることで木を柔らかくして、ほかの生き物たちも木を食べやすくしてくれています。そんな柔らかくなった木にクワガタのメスは卵を産み、クワガタの幼虫はその木を食べて、木の中で成虫になります。つまりクワガタにとってキノコはなくてはならない存在です。ちなみにクワガタは種類によって好きなキノコの種類も変わります。
実はクワガタってグルメなのかも!?
森を散策していると、こんなものを発見。
動物に食べられたコウチュウ達の残骸です。硬い体で身を守っているクワカブを含むコウチュウ達ですが、カラスにタヌキにキツネなど、いろいろな生き物たちの食欲にはかないません。
森の中に入ると、甘酸っぱい匂いがしました。この時期の森の中には樹液の匂いが漂い、多くの虫たちが匂いに引き寄せられてきます。
樹液の出る木を観察していると、樹液をなめている虫たち、忙しく仕事をしているアリたち、木の洞の中で休んでいるヒラタクワガタなど、多くの生き物の動きを見ることができました。
最後には木を揺らしてみました。種類によっては昼間にも活動しているクワガタもいて、昼間でも木から落ちてくることがあります。
さて、結果やいかに!?
見事にクワガタを捕まえることができました!
この日は、大きなノコギリクワガタやミヤマクワガタを捕まえることができました。
この時取れたクワガタたちはまた子どもを産んで来年も会えるように、元居た森の中にすべて返してもらいました。
最後に振り返りをしてイベントを終わりました。
参加者の方からは・・・
「クワガタをいっぱい見つけてよかった。」
「昼間はクワガタやカブトを取るのは難しいと思っていて、どうやって採るのかわからなかったが、昼間でも捕まえることができて驚いた。今度やってみたい。」
「樹液にいろんな昆虫がいることがわかった。チビクワガタを見てみたい。」
「自分も子供に戻って昆虫採取を楽しむことができた。」
といった言葉を頂くことができました。
また、イベント終了後に自由参加で、まっつんが飼育し羽化させたクワガタの掘り出しも行いました。
子ども達も興味津々で見てくれました。掘り出すと、コクワガタのオスが出てきました。
今回のイベントでもお話ししましたが、昆虫採集には気を付けてもらいたいことがあります。
勝手に入らない、生き物を持ち帰らない…山や森などは他の方の持ち物であることがほとんど。また場所によっては生き物を持って帰ってはいけないところもあります。トヨタの森でも、生き物の持ち帰りはご遠慮いただいています。事前に入ってもよいか、昆虫を持って帰ってもよいかを確認しましょう。
壊さない…クワガタは木の洞や隙間、幼虫は木の中にいることがあります。採集しようとして木を壊しすぎてしまうと、ほかの生き物たちの隠れ家がなくなってしまいます。木は壊さないように採集しましょう。
持ち帰りすぎない…たくさん捕れたからと言ってすべて持って帰ってしまうと、その場所からクワカブ達がいなくなってしまうかもしれません。持ち帰るときはオス、メス1匹ずつくらいまでにして、ほかのクワカブ達は元の場所に逃がしてあげましょう。
昆虫採集は、すごく楽しくて感動することも多いです。まっつん自身、10年以上前に初めてクワカブ採集に行きましたが、その時に初めて嗅いだ樹液の匂い、樹液に集まる生き物たちの光景を今でもよく覚えています。
生き物観察や採集を他の人も楽しめるように観察場所、採集場所のルールを守り、生き物観察、採集を楽しんでいただければ幸いです。
(文:まっつん 写真:コイさん、ガタ)
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