7 月1 7日、暑い季節が大好きな生きものを見に森に出かけました
陽射しの強い太陽にも負けいなくらい元気で小さな命を
今日はいくつ発見できるでしょうか
始めは、ススキの葉っぱの裏にくっついている
小さく光るものを見てもらいました
大きさは小指の爪にも満たないくらい
まるで宝石のよう
「これは何だと思いますか?」との問いかけに、
参加者の方は「ムシ・・・?」
実は
「これクモなんですよ」
と言うと、参加者の方はびっくり
クモは脚が長くて毛むくじゃらのイメージが強いので、とてもクモとは思えません。
これは、シロオビトリノフンダマシというクモで、実はクモ好きの私(ひげさん)が、
クモの世界に入るきっかけになったクモなのです
名前の通りトリのフンに見せかけて、敵に食べられ難くしているのでしょうか。
これぞ隠れ身の術
小さくても生き残る方法を知っているなんて、すごいと思いませんか?
他にはサツマノミダマシというクモにも出会いました。
こちらの色はとてもきれいなグリーン です
薩摩の実とはハゼノキの実のことで、その実に似たクモなのでこの名がつきました
「きれいー、あっ・・・」
参加者の頭の上には実はクモの糸が
すぐさまサツマノミダマシはその気づかないほどの細い糸をつたって
ひゅーんと逃げてしまいました。
「ちゃんと脱出経路を備えているなんて、頭がイイ~」
逃げられても歓声があがるほどでした
階段脇の小さな崖には、準絶滅危惧種のクモであるカネコトタテグモがいました
トタテグモの仲間は、扉にふたをして隠れていて、
気づかずに穴の前を歩く虫を、扉を開け捕まえて中に引きずり込んで食べています。
カネコトタテグモはその扉が観音開きになっていて、
なかなか見つけることは容易ではありません
あなたはどこに扉があるか見つけられますか?
行きにカネコトタテグモの扉を開けて行き、
帰りには閉じていることを確認することで穴の中にいるクモの存在を実感できました
林道に出て歩けば、イノシシがミミズを食べるために掘り起こした痕がいたる所にあって、
足跡も見つけることができました
イノシシの生活が垣間見られました。
また、クスノキやクサギの葉っぱの“命”も一枚いただいて、
匂いを嗅いでもらいました
帰りにはヤママユの繭(まゆ)を見つけ、綺麗な黄緑色に歓声が上がりました
このヤママユは残念ながらもう生きてはいませんでしたが、
きっとこの命は、何かに食べられることによって
次の命へとつながっていくのでしょう
自然の中で生き抜く大変さにも気づきます。
参加者の方からは、
「自然の恵みや循環を感じることができた。」
「小さなものに目を向けてみると興味が増える。」
などの言葉をいただきました
季節によって見られる生きものが違うことも、またひとつの発見です。
どんなに小さな生きものでも、植物でも、命があり一生懸命たくましく生きています。
森に一歩入れば、そこには命があふれています。
今回はそのことを感じていただけた1 日となりました
“小さな命の発見”
今年の夏は、森でそんな過ごし方をしてみてはいかがでしょうか
( 文:ひげさん 写真:ちーちゃん)
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