イベント報告:ムササビプロジェクト~パート2~

トヨタの森では、身近だけどあまり知られていないムササビにスポットを当て、ムササビを通じて自然を知ってもらおうと、今年度3回シリーズのイベント、「ムササビプロジェクト」を企画しました

9月14日に第2回目の「ムササビの巣箱づくり」をテーマに開催しました
(1回目の様子はこちら)

まず始めに、色々な生きものの巣箱についてのお話をしました
歴史
  巣箱は、生きものの繁殖などの手助けをするものというイメージがありますが、古くは卵やヒナを捕るためだったとは驚きでも、今もハチミツを採るためにミツバチの巣箱を使っていることを考えるとわかる気がします
問題点
  巣箱をかけることで、特定の生きものが増え、生態系を崩してしまうのではといわれています
生きものに合った巣箱
  巣箱と言えば四角い形で前に丸い穴が開いているものと思っていませんか?本来の巣を観察することで、その生きものに合った形が見えてきます。箱の下にスリット状の穴が開いたものや、下が狭くなった形のものなど、いろいろな巣箱があるんですよ
生きものの好む巣箱とは?
  巣箱の素材?色?入口の形?などいろいろ考えますが、一番のポイントは巣箱に入りやすい環境を整えてあげることです

次に森の中に設置してある巣箱を見て、ムササビがどんな環境の巣箱に入っているかを観察しましたこの日に合わせて(?)、カメラ付きの巣箱に入ってくれたムササビ君の寝姿を、室内のモニターテレビで皆さんと一緒に見ることができました仰向けにお腹を出して寝ている姿を見て「あんな無防備な姿で寝ていて大丈夫なの」「可愛い過ぎる~」といった声が
メインの巣づくりは、一枚の杉板をノコギリで切り分けるところから・・・
初めはおぼつかない手つきでしたが、慣れればあっという間に切り終わってしまいました
ドリルを使って前板に直径60mmの穴を開けましたが、この大きさがポイント
本来、ムササビにこの穴は小さいのですが、ムササビが入ろうとする穴をかじって広げるので、ムササビが来たことがわかるという訳です
次はネジを使って組み立てです
横板を組み立て、底板を入れて天板をつければ出来上がりです
「巣箱づくりは初めてだったが思ったより簡単で作りやすかった」
「最初はあまりうまくできなかったが、丁寧にレクチャーしてもらって隙間だらけだけどできた」と、楽しく作ってもらえたようです
巣箱づくりが終われば、お待ちかねのお食事タイム
石窯を使って焼いた豚の三枚肉とふわふわオムレツ、それに野菜を挟んだバーガーと温かい冬瓜スープも美味しくいただきました
和気あいあいとした雰囲気の中、夜のムササビ観察会へ
ムササビクイズと観察マナーを聞いて、ムササビが入っている巣箱の下に移動しました
静かに待っていると、巣箱の中のムササビとは別のムササビが現れ、私たちの真上を滑空してくれるという、うれしいハプニングがその後しばらくはグルル・・・と鳴き声も聞こえてきました
その後すぐに巣箱の中からムササビが出てきましたいつもは巣箱から出るとすぐに木の上に上ってしまうのですが、なんとラッキーなことに今回は巣箱の上でしばらくじっとしていてくれ、ゆっくり観察できました
ムササビを見上げて感激~短い時間でしたが、ムササビを充分観察することができ皆さん大満足の観察会でした
「ムササビは図鑑の中の生きもので、こんな身近にいるとは思わなかった」
「ムササビを見て体も頭も癒されました」などなど、いろいろな感想がありました。
中には「人間が何もしなくてもムササビが生きていける環境になってほしい」というご意見もそれがムササビにとっては一番ですよね

シリーズ最終回となる12月7日は、今回つくった巣箱を環境を考えながら森の中に設置します
今後のイベントスケジュールは後日ブログに掲載しますので、こちらもご覧くださいね
                        (文 ひげ3、 写真 いぶ・がっちゃん・ちーちゃん)

トヨタの森 里山学習館エコの森ハウス

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