イベント報告 大成功!ムササビに会える森づくり (一日目)

 ESDという言葉を聞いたことがありますか?ESD(Education for Sustainable Development)とは、人間一人一人が自分にできることを考え、持続可能な社会を創造していくことを目指す学習や活動です。しかし、里山に生きる生きものたちは遥か昔から持続可能な生活を続けてきています。
 彼らの生き方には、人間が持続可能な生活を送るヒントがたっぷり詰まっています。私たちトヨタの森は、そこからの学びを多くの人と共有し、全国の保全活動や環境教育活動につなげたいという思いから、「里山の生きものに学ぶ」シリーズと題したイベントを企画しました。
 その里山の生きものに学ぶシリーズ第1回として「ムササビに会える森づくり」を1月30~31日の二日間、ムササビに関心のある人たちが全国から集まって開催しました。

一日目(1月30日)
 講師は、野生動物関連著書を多数執筆されていて、ムササビ観察の達人でもある熊谷さとしさんをお招きして基調講演をしていただきました。
 「ムササビから里山を学ぶ」と題した講演ではムササビ観察会のノウハウやムササビとモモンガの違い、ムササビの滑空能力の秘密、ムササビの生態改変者的役割、最後にロードキルにおけるエコロードの提案など盛り沢山の話をしていただき、聴講者の皆さんには"実りある話"が多かったことでしょう。
 事例発表1では富山市ファミリーパークの酒井義孝さんから「富山県の動物園における野生ムササビの活用」 と題して動物園で実践している野生のムサ村についての紹介やカメラ付巣箱の見せ方などの報告がありました。
 事例発表2では豊田市林業課の北岡明彦さんに「ムササビと観察会と生息調査」 について愛知県での観察会の紹介や県内に棲むムササビの生息調査(2015年末現在108メッシュ)と植生について報告をされました。
 事例発表3では、トヨタ白川郷自然學校の加藤春喜さんが「クマと共生する"ばんどりの森"づくり」 として白川郷自然学校の紹介と、そこに棲むムササビ・モモンガを使った環境教育の実践報告がありました。
 トヨタの森からはトヨタの森の取り組み として、インタープリターの杉山より、今までトヨタの森が行ってきたフクロウやムササビのイベントや、ネクスコ中日本へのムササビのエコロードの提案、ビデオカメラから解ってきたことについて報告しました。
 第2部のトヨタの森のムササビ観察会を前に、森の中を歩きながら温度計付巣箱や森整備の仕方などをご説明しました。
 観察会の前に、熊谷さんが観察会で行っているガイダンスやトヨタの森で実践している紙芝居を使ってのムササビの見方や心構え、注意事項をお話しました。期待を膨らまし、ムササビが入っている巣箱まで移動して静かに待ちました。しかし、観察会の時間内にはムササビは出てきませんでした。夜の森の静けさを味わい、野生の生きものへの優しい気持ちを持ってその場を後にしました。のちに巣箱の様子をモニターで見てみると身動きせず爆睡状態でした。自然の生きものに「いつも会えるとは限らない!」とはこういうことなのですね。
 その後、懇親会へと進み、全国から集まったムササビ好きの人 との交流で盛り上がりました。

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